こんにちは。ケイ (@kei_nomad) です。
歴史が面白すぎる国、アルバニアに滞在していました。物価も安くて気候も良い、長期滞在におすすめな国です。
この記事では、アルバニア・ティラナを旅行する際のコツやおすすめスポットをご紹介します。
アルバニアってどんな国?
一言で言うと、「数十年鎖国してたらネズミ講にはまって経済破綻した国」です。でも本当に良い国なんですよ!あと国旗が格好いいよね。
アルバニアは、バルカン半島南西部に位置する共和制国家です。世俗派のムスリムが多いです。海を隔ててイタリアと隣国なので、同国の影響も文化的に強く、イタリア製の製品がたくさんあります。エスプレッソもよく飲むよ。
1991年までは共産主義国家でした。
ちなみに、ティラナの中心部から歩いて20分ぐらいのところに滞在していましたが、朝は鶏の鳴き声で起こされます。首都でこんな経験をしたのは初めてです。
ヨーロッパの元・北朝鮮
エンヴェル・ホッジャがマルクス・レーニン主義を掲げて共産主義国家として独立した際は、ソ連やユーゴスラビア、中国等、他の共産主義国家と国交がありました。しかし、それらの国が以後状況の変化に伴い国の方針を変えた結果、「あんたらは本当の共産主義じゃない」とぶち切れて断交。その結果、ほぼ他国との交流がなくなり、鎖国化しました。ちなみに、北朝鮮とも断交してます。
その結果、1991年の「開国」まで国民はほぼ外の世界を知らない状況だったみたいです。
鎖国終了後、国民の1/3がネズミ講にひっかかり、経済破綻
共産主義を辞めた後に市場経済を導入したアルバニアですが、数十年にわたる鎖国政策と共産主義が理由で、国民の多くは資本主義がよくわかってなかったみたいです (まあ、アルバニアに限らず旧共産主義国家あるあるの現象ですが……)。
開国後、なんだか怪しいコンサルが入り込んで「なあ……ワシらと一緒に、『宝くじ』で億り人になろうや!!!」と「投資話」を持ち込んだ結果、資本主義に免疫のない多くの国民が飛び乗ることに。しかし、その実態は単なるネズミ講で、最終的には大爆発して多くの人が素寒貧に。
まあ、経済破綻の理由は「ユーゴスラビアで紛争がある?えへへ、ユーゴスラビアにたくさん武器と麻薬を密輸しよ!」とかしてたら、紛争が終わって売り先がなくなったとか他にも理由はあるのですが……。余談ですが、そんな経緯があるので、セルビアとか行くと、コソヴォの件もあり「F○CK アルバニア」とか色んなところに書いてあったりもします。
現在は画家が首相
素寒貧になった後も、上記の通りセルビアと揉めたりとかいろいろあるのですが、紆余曲折を得て今は首相に画家のエディ・ラマ氏が就任しています。元バスケットボール選手でもあったりします。
旧共産主義国家だと街中の建物がボロボロな場合が多く、アルバニアもその通りなのですが、彼の政策で建物をカラフルに彩ることに。なので、建物自体はボロボロでもおしゃれな感じの通りも結構あります。ファンシーというより、アート的です。
ちなみに、今でも定期的に画展やっているらしいです。街中にはギャラリーもあるので、興味のある方はぜひ寄ってみてください。
アルバニア・ティラナのおすすめスポット
アルバニアの歴史は他にもおもしろいことがありますが、キリがないのでここら辺でおすすめスポットをご紹介します。
Bunk'Art
元々塹壕だった場所を博物館にしています。2つあります。
アルバニアの共産主義時代の歴史を紹介しています。中は、名前のごとく結構アート的です。
エンヴェル・ホッジャ博物館
共産主義時代の独裁者、エンヴェル・ホッジャの墓でした。「でした」というのは、数年前に IT センター的なものに変わったからですね (彼の墓は移動しました)。
ホッジャは結構嫌われてたみたいで、少し前までずっと放置されていて廃墟化してました。壁に落書きとかされていたり、若者のたまり場になっていたりしていたみたいです。諸行無常。
今はきれいになりました。階段状になっているので、上まで登れます。天気の良い日は景色が良いので、ぜひ登ってみてください。
ちなみに博物館と書いてありますが、別に博物館ではないです。
Enver Hoxha's Former Residence
ホッジャの元住居です。
共産主義国家の独裁者って結構でかい家に住んでいるイメージなのですが、結構普通です。ちょっと良い豪邸ぐらいな感じです。ただ、存命時は住居周辺は立ち入り禁止だったみたいで、結構な広さだったみたいです。でないと、国民から刺されるからね……。
現在は放置されて廃墟状態です。中には入れません。ただ、建築的には結構モダンな感じで良いので、ぜひ見てみてください。
Dajti Ekspres
ケーブルカーで山の頂上まで登れます。
結構標高が高いです。登るまで、20~30分もかかります。こんなに長いケーブルカーは初めてでした……。
山の上は良い景色なのですが、正直それだけです。牧場的な場所があるので、馬とか犬とかいます。あと、ペイントボールの屋外射撃場とか、グラウンドゴルフができるゾーンがあります。うーん、本当に観光のやる気がない……。
ちなみに、ケーブルカーに乗っていても地上から鶏の鳴き声がよく聞こえます。どれだけ声でかいんだ。乗っている時の景色はかなり良いです!
アルベニア料理は超おすすめ
アルバニア料理、他のバルカン半島諸国とはひと味違います!いくつかおすすめ料理をご紹介します。
Fergese (フォルゲッセ)
お肉とチーズと野菜を詰め込んだスープ的なものです。とろとろのチーズがマジうまい。パンと一緒にどうぞ。
他の国では食べられません。絶対食べてくださいね!
Kosovo sausage (コソヴォ・ソーセージ)
隣国・コソヴォのソーセージです。コソヴォもアルバニア人がたくさんいるので、文化的には同じで、アルバニアでも食べられます。
結構スパイスがきいててすごくジューシー。
おすすめのアルバニア料理レストラン: Taverna King Pils
激推しです。ここのFergeseとKosovo Sausageが最高です。2回行きました。
ちょっと中心部から離れているからか、値段もお手頃。中心から離れているといっても、せいぜいそこから10分ぐらいなので、徒歩でも行ける。
英語も通じます。クレカでも支払いできます。文句なしに良いです!
まとめ
というわけで、アルバニア・ティラナをご紹介しました。
旅行先としては正直微妙なのですが、長期滞在とかゆっくりしたいときにおすすめの国です。
首都なのに鶏の鳴き声がそこら中で聞こえる国は初めてです。それだけのどかなのです。
人も良い人が多いです。みんな親切!マジで親切!!!
あと、ぜひアルバニア料理は試してください。めちゃくちゃうまいので!